‟コバ”

スポンサーリンク
koba 革製品
美しいコバ
この記事は約4分で読めます。

小林くんは、よく「コバ」とか呼ばれてませんでしたか?

バイト先の小林くんという後輩に、

「おいコバぁ、ワリィけど、あさってのシフト変わってくんない?」

みたいな感じで。

なお、過去にボクが経験したバイト先で、小林くんという後輩がいた過去は一度もございません

ということで、そろそろ、”コバ”についてお話いたしましょう。

この記事のアイキャッチ画像は、WILDSWANSというレザーブランドのSPANKER1(スパンカー1)という財布の画像です。まるで革の塊ですね。WILDSWANSはGANZOと並んでボクの最も好きなレザーブランドのひとつです。

WILDSWANSの直営店としていつもお世話になっているC.O.U様のブログで掲載されていました画像ですが、スパンカーという革財布を芸術的な工芸品に魅せる美しく処理されたコバが際立つ画像となっております。

以前の記事でも少し触れましたが、「コバ」とは、「革の裁断面(切り口)、革製品の端や縁(ふち)の部分」の呼称です。ボクも革製品に興味を持つまでは正直あまり意識することもなかったので、コバなどという単語は30歳を越えたあたりで始めて知りました。

コバを意識し始めると、革製品を視る世界が変わります

革製品は、基本的に複数の革を重ねたり張り合わせて作られており、コバの処理がされていないと毛羽立ってきたり見栄えが悪くなるのはもちろん、革製品の耐久性に影響が出ます。

コバ未処理のZIPパース
コバの処理がされていないZIPパース

また、革小物は普段はパンツのポケットや鞄に入れて運ぶのが一般的だと思いますが、布などにこすれるなどして磨耗しやすいのは、革表面よりもむしろコバの部分です。

コバが磨かれ、あるいは顔料や樹脂などのコーティング材によってコバが加工されることで強度が増し、長期間の使用に耐えうるよう仕上げられた革製品こそが、耐久性とデザインを兼ね備えた高品質の革製品だと言えるでしょう。

このコバ処理、ブランドですごく差があります。コバがきちんと処理されている方が革製品として完成度が高いのは間違いないので、どこのブランドもきちんと処理していたらいいのですが、このコバ処理をサボっているブランドはホントに多い。というか、ボクが満足するコバ処理をしているブランドの方が少ないです。

理由としてはひとつ。めんどくさいからです。コバの仕上げはすごく時間がかかります。時間がかかるということは、コストがかかるということです。コバを処理するにあたって必要な染料や顔料などの材料費よりも、職人の人件費ですね。

製品を消費者が求めやすい価格で販売して利益を売るには、数を多く売るしかありません。大量生産する上で、高水準のコバ処理はコスト面で大きな障壁となります。

その点で、安価な製品はいたしかたありませんが、コバのクオリティがたいしたことないのに価格だけ高いという製品が売られているケースは許しがたい。

ハイブランドの製品はやはり最低限の処理がなされていますが、あまり「こだわり」が感じられない製品が多いイメージですね。シンプルといえばシンプルで、その”さりげなさ”を敢えて好むユーザもいらっしゃるとは思いますが、ボクが見とれてしまうような処理がされている製品はあまり見受けられません。

ここはもう、”こだわり”ですよね。完全な自己満足です。「コバなんてしらねーよ。見ねぇよ。」という方は多くいらっしゃると思いますし、意識したことすらない人がほとんどかもしれません。

ただ、コバは職人のこだわる部分、腕の見せ所のポイントであると知った以上、ボクはそこを見逃すことができなくなってしまいました。お店とかで革小物を手にしたらまずコバを見ちゃいますね。で、「あめーな。磨きが足りねぇ。」などとつぶやきながら去る、という。すげぇ嫌な客です。というか変な客です。すみません。

GANZOのシェルコードバン名刺入れ
GANZOのシェルコードバン名刺入れ

コバ処理の方法の詳細まで説明するのはちょっとくどいと思うので、そこは他のサイトなどを参考にしていただきたいところですが、よく使われる手法が「磨き」と「へり返し」です。

ボクは「磨き」が好きで、GANZOとWILDSWANSのコバがボクのストライクゾーンど真ん中です。

GANZOの製品の多くで施されている”切り目磨き”というコバ仕上げ。赤く染色されたコバの美しさは特筆に価します。シェルコードバンシリーズのコバが特に好き。勤務中につい手元の名刺入れをじーっと眺めてしまう時間がありますが、隣の同僚から不審な目で見られていることでしょう。こっち見んじゃねぇ!いやホント、職人さんの努力の賜物ですね。

ジェネラルの画像
WILDSWANSの名刺入れ、ジェネラルのコバ

WILDSWANSのコバはボクの知る限り強度面では最高ランク。流線型のデザインも美しい。ブランドと職人のこだわりが伝わってきます。

コバの重なってる具合が垂涎もの。もうこの幾重ものコバで頭をどつかれても、ボクは笑顔でいることができます。(変態)

なお、「へり返し」の技術を高いレベルで製品に反映させているのが株式会社モルフォのCYPRISというブランド。今回は割愛しますが、興味のある方は自分で調べてください♪

ということで、今回は革製品のコバについてややしつこく紹介いたしました。コバコバコバコバうっせーなとイラつかれた方もいらっしゃるかもしれませんが、少しでも革アイテム選びの参考にしていただければ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました